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本成寺便り№039

山主所感《信の風》

 世の中が変化するスピードは目覚ましい。

電話機がポケットに入り、コンピューターは小脇に抱える。

SNSにより未知の人、会った事の無い人と接点を持つことが出来る。

キャッシュレスで現金が無くても行動、買い物、移動ができる。

 

 子供の頃に描いた未来の街の絵。

こんな事出来る訳が無いけど・・・

こんな事出来たらすごいな・・・

なんて思いワクワクしながら筆を走らせた。

 

 現実は子供の頃の想像をはるかに超え、目まぐるしいばかりの現実の中に佇んでいる。

 

 一方で祈りの姿だけは変えたくない。

キャッシュレス賽銭箱、リモートでの法要参列、お墓参り。

便利という理由だけで良いのだろうか。昨今の世情では致し方無いものか。

 

 しかし本堂、仏壇、お墓の前で額ずき、手を合わせて清浄な空気を感じて欲しい。

 きっと心豊かに、安定した心持ちの生活が過ごせるはず。

 

 オンラインって、たった一本の線の上に乗っかっている事⁉

  不安定で仕方がない‼

本成寺 往来 オーライ

★令和二年八月十七日 本成寺筆頭総代を勤めて頂いていた中野清さんがお亡くなりになりました。世寿九十三歳でした。

 

★お元気な頃は私の家族を家に招いて頂きビールを飲みながら食事をご馳走になった事もありました。

 

★お子様のいらっしゃらない中野さんは生前中にきちんと終活を整えていました。

 

★お陰で親戚の方々も色々心配される事なく、心から冥福を祈り送ることが出来ました。

 

★以後四十九日法要で納骨されるまで本堂に安置し毎日読経供養させて頂いております。

 

 

★令和二年八月三十一日 午後八時三十三分

 本成寺第二十八世 先代住職 天野行慎が

 遷化致しました。世寿八十九歳。

 

★中野さんと席を並べ、本堂に安置しました。

 

★先代の最後は飲む事、食べる事の出来ない状態になり、点滴に命を委ねておりました。

 

★おそらく中野さんと先代、霊山浄土へ旅立つまでのひと時、二人でビールを飲み交わしていることでしょう。

 

★「よおっ、来たか」

「お待たせしましたね」

 「では今世での互いの人生に乾杯!」

 「そして来世でも美味しくビールが飲めますように乾杯!」

 

 

★なんだか線香の香りより、ビールの匂いが漂ってきそうな本成寺の本堂です。

 

 

今般初めて喪主という立場に立ち、考えていた事の一つ

「自分もこうして送られるのだろうな」

なんだか将来の自分を俯瞰しているような気分でした      住職 G