山主所感《信の風》
「我が此の土は安穏にして 天人常に充満せり 園林諸の堂閣 種種の宝をもって荘厳し 宝樹花果多くして 衆生の遊楽する所なり」
如来寿量品第十六
法華経の教えに於いて、浄土を求める大衆に対し浄土の有り様を示した一節であります。
仏様の世界である浄土は安穏で、天人が舞い、緑滴る樹林、宝石で飾られた樹木、花や実をつけた樹木が多くあり、皆が楽しく暮らしている所であります。《意訳》
浄土へは修行を経て辿り着くのではなく、本来皆が持っている仏様としての種「仏種」を、法華経お題目信仰という水で根を張り、欠かさぬ参詣という信心行動という日の光によって幹を成長させていくのです。
やがて花咲き実がなる時、浄土としての姿を整えるのです。
本成寺境内庭園も改良工事を終えました。本成寺に参詣される方は皆仏様です。仏様の集う本成寺はまさに浄土なのです。
遠く目にすることのできない浄土を夢見るのでなく、仏としての自覚と振る舞いにより「衆生の遊楽する所」本成寺という浄土を、皆で顕現してまいりましょう。
本成寺 往来 オーライ
庭園改造工事が予定より早く完了しました。
毎日作業する境内に向かってお参りを続けました。
伐採した樹木への供養。植樹した樹木には成長を願い、
《信の風》でも述べたように「衆生の遊楽する所」を顕現したいと祈り続けました。
完成に至り、良い庭が出来たと思う一方で、何かが足りない気がしてなりませんでした。
そんなことを思い庭に出てみると、ヨチヨチ歩きの子供さんと散歩に来ていたお母さん。
お子さんを優しく見守る姿を見て気づきました。座れる場がない。早速ガーデンベンチを購入し設置!
本成寺境内庭園完成の瞬間でした。
★本成寺庭園のこだわり
●庭園を改造するにあたり、いくつかこだわった点があります。
●日蓮宗といえば総本山身延山久遠寺。身延山と言えば枝垂れ桜。
ということで、わざわざ身延から枝垂れ桜の苗木を取り寄せました。
今は苗木ですが、皆さんの祈りと共に大樹に成長させていきたいものです。
●舗装した境内。実はその下にはインド仏跡地の土が撒かれています。
お釈迦様が確実に歩まれた悠久の大地の土の上を、時空を越えて皆さんが踏みしめるのです。
●その他にも・・・・・・
庭園改造工事がお陰様で完了致しました。
これからやってくる猛暑・酷暑に負けないように散水作業頑張ります! 住職 G