山主所感《信の風》
年頭会法話より
心の構造って考えた事、有りますか?心は十の世界から成り立っています。
(実際はもっと細分化されていますが…)
○地獄(愚かな心が発する世界)
○餓鬼(貪りの心が発する世界)
○畜生(卑しい心が発する世界)
○修羅(怒りの心が発する世界)
○人間(凡夫の世界)
○天 (凡夫としての喜びの世界)
○声聞(祈りの世界)
○縁覚(悟りの世界)
○菩薩(行いの世界)
○仏 (大慈大悲の世界)
どの世界の勢力が強いかで、あなたの心の有り様が決まるのです。
大切な事は次の二点。
◎自分の心の有り様で、周りの世界が変わる。
イライラして修羅の世界の勢力が強い人が、すれ違いざまに肩がぶつかると思わずきつい言葉が発せられがちです。きつい言葉を浴びせられた人も心に修羅の勢力が強まり諍いになる。修羅場!
同じ肩がぶつかっても、仏心で接すれば優しい言葉、いたわりの言葉が発せられ、世界も違ってくるはず。
周りを見れば、心の状態も察すれるのです。
◎周りの人と互いに心から支え合ってこそ満足できる人生となる。
心の中の十の世界のうち四つは地獄・餓鬼・畜生・修羅! 完璧ではないのです。
失敗はつきもの、くよくよせず反省・懺悔して前に進むのです。
さらに互いに許し合う事、支え合う事が大切。支えられている事に感謝し、支えている事に誇りと喜びを抱きましょう。
本成寺 往来 オーライ
●積雪が心配された元旦の年頭会。無事執り行えました。
●祈りで始まる新年は清々しい物でした。
●二月には節分、三月は彼岸会・・・
●一つ一つの行事を、大切な祈りの節目としていきましょう。
★お礼参りに参上
「お参り」とは「反省・懺悔」「祈り・願い」「誓い・お礼」の三段階になっています。
身体健全を祈る時、不摂生を反省し、健全なる身体を願い、健全なる身体での正しい行いを誓いお礼参りをするのです。
先日、お手紙をそえてお礼参りに来られた方がいらっしゃいました。ご本人に了解の上で、その一部を掲載させて頂きます。
「私の人生が好転して参りました。その報告とお礼を申し上げます。二十五年にも及ぶ病と子供の頃からの喘息が完治しました。つまらないこだわりや苛立ちも無くなり、困難にも穏やかな心で対処出来るようになりました。自分の能力を認めて下さり、使って下さる会社に就職できました。素直な気持ちが生じて参りました。常に守られているような安心感に似たものがあり、心が落ち着きを取り戻したようです。本当に有難うございました。」
有り難い事です。仏様との縁を掴んだ以上、離す事無く、疑う事無く信仰して誓いを込めたお礼参りをすると、そこには安心と満足が待っているのです。
五月に弟子行佑が随身修行から帰山します。また新たな修行の始まりです。
住職 G