本成寺便り№.010

山主所感《信の風》

 

 食欲の秋を迎えております。

 

食欲は健康のバロメーターと言われます。

美味しい食材が豊富なこの季節、健康でなければ損をした気分にもなりかねません。

 

この時期には、我々日蓮宗徒にとっても大切な日を迎えます。

ご存知の通り十月十三日は宗祖日蓮大聖人の御命日。

宗祖の夢、願い、使命を継承する私たちにとって報恩の誠を捧げる大切な聖日です。

 

 今年、本成寺では同封のご案内の通り十一月十六日に報恩御会式として営みます

 

 宗祖の理想に叶う生活が出来ているのか、仏様の使者として道を外していないか、

 自身が本来仏様であると自覚しているでしょうか。

 

 御会式法要を通じて、心静かに自身の、ご家族の信仰姿勢を見つめ直してみましょう。

 

 報恩御会式は信仰のバロメーターなのです。

 

本成寺 往来 オーライ

 ●弟子の行佑が修行をしている東京善性寺檀信徒山田道子様より、

 弥勒菩薩像を寄進して頂きました。

●今年他界したご主人が、戦争犠牲者の冥福を祈るために彫り続けた仏像の一つです。

●ご主人の葬儀に出向いたのが行佑だったとのこと。

●仏像であるが故に、お経が聞こえる所に安置して頂けたならとの願いから、

 寄進を申し出られました。

●毎朝のお勤めで、戦没者の供養を捧げて参りましたのが、

 この縁に繋がったのでしょうか。

 

 

★我は、弥勒菩薩様じゃ

  私この度、縁を頂き東京から本成寺にやってきました弥勒菩薩じゃ。

 インドはバーラナシー国の出身ですが、国の名は聞いたこと無いかもしれんのう。

 「弥勒」っていう名前は「慈しみ」と言う意味を語源としているのじゃ。

 私は兜率天と言う世界で説法の真最中。と言うのは、お釈迦様との約束を守る為じゃ。

 その約束とは、お釈迦様が亡くなられてから五十六億七千万年経った後、地上に舞い降りて、

 龍華樹(りゅうげじゅ)の下で、衆生を救済する為の説法をするのじゃ。

 皆を救う大切な使命なのじゃ。

 衆生と言っても信仰深い人、不信心な人。賢い人、愚かな人。粘り強い人、飽きの早い人。

 様々だから、今は天人に向かって説法を繰り返しながら待機中であり、修行中でもあるのじゃ。

 私が地上に登場するまで、ずっと未来までは皆が仏として、一生懸命お題目を唱えて頑張って信仰に励むのじゃぞ。


今春、姿を見せなかった境内の彼岸花が秋彼岸には暦通り咲いてくれました。

当たり前の事でホッとした気分になる物です。目の前の当り前も幸せの一分なのかもしれません。

住職 G