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本成寺便り№.009

山主所感《信の風》

 酷暑、猛暑、炎暑。夏の暑さを表す言葉は色々ありますが、この数年「今年の夏の暑さ」と言う言葉が最も適切に表現しているのではないでしょうか。

 暑さを凌ごうと木陰に涼を求め宿ってみると、同じ時刻に、同じ木陰に少しでもと涼を求めている人々が居る。

 それらの人々は、偶然居合わせたわけでなく、何度も生まれ変わりを繰り返した多生の縁によるものなのです。

【多生:多くの生まれ変わり】

 私たちは常に縁を築き、縁に支えられ、縁に導かれて生きているのです。

 多くの縁の中、とりわけ善い縁の積み重ねにより、親子、夫婦、兄弟の縁を結ぶことが出来るのです。

 もちろん、ご先祖様との縁も!

 さらに、法華経、お題目の縁も!

 あなたでなくては、自身のご先祖様の供養は至らないのです。

 善い縁を積み重ね、やっと得た法華経お題目との良縁、掴んだ以上、手を離してはいけません。

 善い縁を積み重ね得た御恩を信仰と言う形で表現しましょう。

本成寺 往来 オーライ

●お彼岸は懺悔の一週間!お彼岸期間中に行う小善は大善になると言われます。

 お彼岸こそ反省・懺悔のチャンス。懺悔を供養の形で表すには、水子供養が大切です。

●彼岸法要では、水子供養のための塔婆供養を致しましょう。

●一方、お彼岸期間中に小さな過ち(小悪)を犯すと、大悪に転じてしまいます。

 正しい行動、正しい祈り、正しい懺悔、正しい供養を特に心がけましょう

★言葉の力で高め合おう

某紙掲載した住職の寄稿文を加筆修正した文です

 

 私が通っている接骨院、先生・スタッフの方が大きな声で挨拶してくれています。

 挨拶を返すと何気ない会話がはずみます。

 痛み、痺れなどで辛いはずの患者さんたちが、症状を忘れているかのように笑顔で話しています。

 治療もさることながら、元気な挨拶と素敵な言葉のやり取りのおかげでしょう。

 周りからの言葉には大きく心動かされるものです。

 「大丈夫だよ」という言葉に励まされ、「頑張ろう」と言われ前を向き、「ありがとう」に胸をなでおろす。

 私たちは良き言葉、言霊としてのお題目で「大丈夫」「頑張ろう」「ありがとう」を表現していきましょう。


「暑いですね」が「こんにちは」と同じような挨拶言葉になってきた感があります。

いつか「南無妙法蓮華経」も日常の挨拶言葉になっていくのでしょうか。

その時こそ宗祖が夢に見た浄仏国土の誕生の時なのでしょう。

住職 G