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本成寺便り№.014

山主所感《信の風》

暑い暑い日々の中、お盆の行事を終えると九月には秋季彼岸会を迎えます。

 お盆の際に霊山浄土から帰省されたご先祖様方、その道中に他のご先祖様方とどのような会話を繰り広げて来られたのでしょう。

「うちは、毎年家族揃ってお参りをしてくれて、帰るのが楽しみなのですよ」

「私の所では、毎日懐かしいご飯、好きだった果物やお菓子を沢山備えてくれるのですよ」

 御先祖様もお帰りになるのを楽しみにしておられるのです。

 しかし中には、

「ご先祖供養担当のお婆ちゃんだけが手を合わせているだけ…」

「帰っても何もお飾りしてくれてない。住宅事情とか、仕事、行楽と忙しいようで…」

 何てことは無かったでしょうか。今一度今年のお盆行事を省みて、供養・信仰の在り方を考えてみましょう。

 おりしも九月に控える彼岸会とは反省・懺悔し、善い行いをし、清浄な心を仏様、ご先祖様に報告する時です。

 反省・懺悔を供養にあてはめると水子供養となります。先祖代々の塔婆供養のみならず、反省・懺悔の思いを込めた水子にも塔婆供養をして、胸を張ってお彼岸の期間を過ごして参りましょう。

本成寺 往来 オーライ

●本成寺修徒の行佑が荒行に挑戦するにあたり、持佛として携えていく守護神である鬼子母神像が檀家の磯部様から奉納頂きました。

 

●六月七日、盛運祈願会の際に開眼入魂の儀を執り行いました。

 

●以後、行佑が一生懸命お経を読んで、その力を吹き込み、経力を貯め込んでいます。

 

●どうぞ、檀信徒の皆様におかれましても、ご参詣の際には、持佛鬼子母神様に合掌しお題目を声に出してお唱え下さい。

★正中山(しょうちゅうざん)荒行堂

★千葉県市川市、中山法華経寺で十一月一日から翌年二月十日までの百日間に行われる日蓮宗制定の荒行堂

 

★大荒行の修行は十二月五日までの自行(自分の為の修行)と、以降の化他行(人の為の修行)に大別される

 

★その一日は二時半起床、三時水行、四時朝勤、五時朝食、六時水行、九時水行、十時昼勤、十二時水行、十五時水行、十六時夕勤、十七時夕食、十八時水行、十九時夜勤、二十三時水行、0時半就寝。他は全て読経三昧。

 

★つまり一日に七回の水行、四回の勤行。睡眠時間は二時間。食事は朝夕二回白粥のみ

 

★まさに命がけの修行であります


荒行に挑む行佑。修行の始まる十一月一日に向けて、慌ただしく準備をしています。

荒行に挑むも修行、送り出すのも修行と言います。まさに実感する日々です。

住職 G